HACCPの設計基準

HACCP導入について

2020年6月から改正食品衛生法が施行され、HACCP基準の衛生管理が制度化されました。その後、原則全ての食品等事業者（食品の製造・加工、調理、販売等）へHACCPに準じた衛生管理の実施が義務付けられています。

HACCPは、食品工場の安全性を脅かす危害要因を取り除くために、全生産工程を正しく把握し調達や施工などの各工程において詳細な情報を集めなければいけません。そのため、膨大な時間と知識を要するため、まずはHACCPに取り組むチーム編成を行い、組織全体でHACCPの導入に取り組む必要があります。

全ての⽣産⼯程において安全性を脅かす危害要因をピックアップし、
ハード面・ソフト面の両方から対策を考えます。
フリーザーシステムでは、
社内人員でハード面を、専属HACCPコンサルタントにてソフト面を検討し、
総合的にHACCP導入に対してお客様と共に考え、
各書類の作成‧申請に⾄るまで全てサポートさせていただきます。

主なHACCP設計基準

施設の立地や環境

施設の立地や取り巻く環境により、製品の衛生や品質水準に与える影響は大きく変化します。周辺の施設や環境からの汚染の影響を防ぐために、以下のようなポイントをあらかじめ把握し、対策のとれた設計を行うことが求められます。

周辺に煙や塵埃、動物の糞尿の発生源がないか
周辺に昆虫が発生しやすい樹木や、汚水などのネズミの発生源がないか
周辺環境の衛生状態の確認（化学薬品工場、家畜の飼育場、上下水道など）
外部環境(沿岸、気温、風等)の影響の有無
排水や廃棄の環境の確認

施設の構造や設備の配置

施設は使用目的に適した大きさ及び構造である事が大切です。また、敷地の配置は道路からの乗り込みや搬送を考慮して設定する必要があります。
業務フローをイメージして、入荷から出荷までにどのような設備をどのように配置するのか、作業のスペースはどのくらい必要かなど一連の流れで考える事で無駄な設備やスペースをより簡素化でき、衛生面の強化がやり易くなります。

作業動線を加味した構造（柱・耐力壁）にしておく
外部環境のハザードに対しての対応方法（昆虫や塵埃の飛来等）
防鼠対策の方法
清掃がしやすい構造にしておく（床の材質や排水のための勾配など）
凹凸は鳥の巣にされやすいため避ける

空調、換気など

作業場に虫やゴミが侵入するのを防止する為、排水口や出入り口に対策を行いますが、それだけでなく実は空調も重要になってきます。エアコンが原因でゴミが製品に混入する事もあります。
エアコンの吹き出し口にフィルターを装着する、エアコンの付近で重要な作業をしないなどの対策も必要です。この他にも、周辺環境によっては外気を取り入れる制気口などから虫が侵入することもあります。